代理商(会社のためにその平常の事業の部類に属する取引の代理又は媒介をする者で、その会社の使用人でないものをいう。以下この節において同じ。)は、取引の代理又は媒介をしたときは、遅滞なく、会社に対して、その旨の通知を発しなければならない。
この条文の過去問 2肢
結論:この記述は正しい。
会社法27条は、株式会社の定款に必ず記載または記録しなければならない絶対的記載事項を列挙しており、その4号が「設立に際して出資される財産の価額又はその最低額」である。これを欠く定款は無効となり、公証人の認証も受けられない。
重要なのは、定めるべきものが「価額」そのものに限られず「最低額」でもよいとされている点である。設立時に現実にどれだけの出資が集まるかは、とくに募集設立の場合、募集の結果によって変動しうる。そこで会社法は、下限だけを定款で確定させ、具体的な出資額は発起人の決定や募集の結果に委ねることを認めている。なお、会社法の下では出資される財産の価額に法定の最低限度はなく、いわゆる最低資本金制度は存在しない。
参考までに、27条が掲げる他の絶対的記載事項は、目的、商号、本店の所在地、発起人の氏名または名称および住所である。発行可能株式総数は絶対的記載事項ではなく、株式会社の成立の時までに定款を変更して定めれば足りる(37条1項)。
結論:この記述は正しい。
会社法34条1項本文は、発起人は設立時発行株式の引受け後遅滞なく、その引き受けた設立時発行株式につき、その出資に係る金銭の全額を払い込み、または金銭以外の財産の全部を給付しなければならないと定める。そして同項ただし書は、「発起人全員の同意があるときは、登記、登録その他権利の設定又は移転を第三者に対抗するために必要な行為は、株式会社の成立後にすることができる」としている。記述はこのただし書の内容そのものである。
この例外が置かれているのは、現物出資の目的が不動産や特許権など対抗要件の具備を要する財産である場合、設立中の会社にはまだ法人格がなく、成立前に会社名義の登記・登録を経ることが実際には困難だからである。そこで、給付そのものは成立前に済ませたうえで、対抗要件を具備する行為だけを会社成立後に回すことが認められている。