1発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、設立時取締役(株式会社の設立に際して取締役となる者をいう。以下同じ。)を選任しなければならない。
2設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合には、前項の規定による設立時取締役の選任は、設立時監査等委員(株式会社の設立に際して監査等委員(監査等委員会の委員をいう。以下同じ。)となる者をいう。以下同じ。)である設立時取締役とそれ以外の設立時取締役とを区別してしなければならない。
3次の各号に掲げる場合には、発起人は、出資の履行が完了した後、遅滞なく、当該各号に定める者を選任しなければならない。
一 設立しようとする株式会社が会計参与設置会社である場合 設立時会計参与(株式会社の設立に際して会計参与となる者をいう。以下同じ。)
二 設立しようとする株式会社が監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)である場合 設立時監査役(株式会社の設立に際して監査役となる者をいう。以下同じ。)
三 設立しようとする株式会社が会計監査人設置会社である場合 設立時会計監査人(株式会社の設立に際して会計監査人となる者をいう。以下同じ。)
4定款で設立時取締役(設立しようとする株式会社が監査等委員会設置会社である場合にあっては、設立時監査等委員である設立時取締役又はそれ以外の設立時取締役。以下この項において同じ。)、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人として定められた者は、出資の履行が完了した時に、それぞれ設立時取締役、設立時会計参与、設立時監査役又は設立時会計監査人に選任されたものとみなす。
この条文の過去問 2肢
結論:この記述は正しい。
商法501条1号は、利益を得て譲渡する意思をもってする動産等の有償取得またはその取得したものの譲渡を目的とする行為を絶対的商行為としている。ここでいう「取得したものの譲渡」には、取得した物をそのまま転売する場合だけでなく、これに加工を施して譲渡する場合も含まれると解されている。加工によって物の形状が変わっても、有償取得した物を利益を得て譲渡するという投機の実行という実質に変わりはないからである。
したがって、利益を得て売却する意思で買い入れた木材を加工し、製作した机を売却する行為は、501条1号後段にいう取得したものの譲渡にあたる。絶対的商行為である以上、営業として行われたかどうか、行為者が商人であるかどうかを問わず、商行為となる。
なお、他人から材料の供給を受けて製造・加工を引き受ける行為は、商法502条2号の「他人のためにする製造又は加工に関する行為」として営業的商行為となり、営業として行われなければ商行為とならない。自ら材料を買い入れて加工し売却する本記述の場合とは区別する必要がある。
結論:この記述は誤り。
撮影に関する行為は、商法502条6号が掲げる「出版、印刷又は撮影に関する行為」にあたる。502条の柱書は、「次に掲げる行為は、営業としてするときは、商行為とする」と定めており、同条が列挙する行為は営業的商行為と呼ばれる。すなわち、営業として、つまり営利の目的で反復継続して行われるときに初めて商行為となる。
したがって、報酬を受ける意思で結婚式のビデオ撮影を引き受けたとしても、それが営業として行われるのでなければ商行為とはならない。営業として行わない場合であっても商行為となるとする本記述は誤りである。
商法501条が掲げる絶対的商行為は、行為自体の営利性が顕著であることから営業性を問わずに商行為とされるのに対し、502条の行為はそれ自体としては営利性が当然に認められるわけではなく、営業としてされることによって商行為性が基礎づけられる。両者を区別して押さえておく必要がある。