法律行為の当事者が意思表示をした時に意思能力を有しなかったときは、その法律行為は、無効とする。
この条文の過去問 2肢
結論:この記述は誤り。
民法134条は、停止条件付法律行為は、その条件が単に債務者の意思のみに係るときは無効とすると定める。無効とされるのは、債務者が「欲すれば履行する」といった、成否がもっぱら債務者の恣意に委ねられる純粋随意条件の場合である。このような条件の下では、そもそも債務を負う意思が認められず、法律行為に拘束力を認める意味がないからである。
これに対し、本記述の「買主Bが品質良好と認めた場合」という条項は、目的物の品質という客観的事実についてのBの判断にかからせるものであって、Bの気まぐれだけで左右されるものではない。Bは信義に従って判断すべき立場に置かれるから、純粋随意条件には当たらず、民法134条により無効となるものではない。
したがって、当然に無効であるとする本記述は誤りであり、正しくは、このような条項も有効な停止条件として扱われる。
結論:この記述は誤り。
違約金条項は、Bが禁止行為をすることを停止条件として違約金債務を発生させるものである。民法130条2項は、条件が成就することによって利益を受ける当事者が不正にその条件を成就させたときは、相手方は、その条件が成就しなかったものとみなすことができると定めている。
本記述では、違約金債権を取得して利益を受けるAが、自ら第三者Cを用いてBの禁止行為を誘発している。これは条件成就によって利益を受ける者が故意に条件を成就させた場合に当たる。判例(最判平成6年5月31日)も、和解契約に定められた違約金条項につき、条件成就により利益を受ける当事者が故意に条件を成就させたときは、民法130条の趣旨に照らし、相手方は条件が成就しなかったものとみなすことができるとしており、この判例法理が現行の同条2項として明文化されている。したがってBは違約金支払義務を負わないと解される。
よって、誘発があってもなお違約金支払義務を負うとする本記述は誤りである。