1命令等を定める機関(閣議の決定により命令等が定められる場合にあっては、当該命令等の立案をする各大臣。以下「命令等制定機関」という。)は、命令等を定めるに当たっては、当該命令等がこれを定める根拠となる法令の趣旨に適合するものとなるようにしなければならない。
2命令等制定機関は、命令等を定めた後においても、当該命令等の規定の実施状況、社会経済情勢の変化等を勘案し、必要に応じ、当該命令等の内容について検討を加え、その適正を確保するよう努めなければならない。
この条文の過去問 4肢
結論:この記述は誤り。
前段は正しい。行政不服審査法45条3項は、審査請求に係る処分が違法または不当であっても、これを取り消し、または撤廃することにより公の利益に著しい障害を生ずる場合において、一定の事情を考慮したうえ処分を取り消し等することが公共の福祉に適合しないと認めるときは、審査庁は裁決で当該審査請求を棄却することができるとし、この場合には裁決の主文で当該処分が違法または不当であることを宣言しなければならないと定める。これがいわゆる事情裁決である。
誤りは後段である。再調査の請求に対する決定について定める同法58条・59条には事情裁決に相当する規定は置かれておらず、再調査の請求について準用される規定を列挙する同法61条も、45条3項を準用の対象としていない。再調査の請求は処分庁自身による簡易な見直しの手続であるため、事情裁決のような例外的処理は用意されていない。
したがって、再調査の請求の決定にも類似の制度が規定されているとする本記述は誤りである。
結論:この記述は正しい。
行政不服審査法47条は、事実上の行為についての審査請求が理由がある場合(事情裁決に関する45条3項の適用がある場合を除く)には、審査庁は裁決で当該事実上の行為が違法または不当である旨を宣言するとともに、区分に応じた措置をとる旨を定めている。
その区分は、審査庁が処分庁以外である場合(1号)には、当該処分庁に対し当該事実上の行為の全部もしくは一部を撤廃し、またはこれを変更すべき旨を命ずること、審査庁が処分庁である場合(2号)には、審査庁自らが当該事実上の行為の全部もしくは一部を撤廃し、またはこれを変更すること、である。
本記述は、処分庁である審査庁に審査請求をすべきとされている事実上の行為を取り上げ、審査庁自身が撤廃または変更する旨を述べており、47条2号の内容と一致する。また「事情裁決の場合を除き」としている点も、同条が45条3項の適用がある場合を除外していることと合致する。なお、審査庁が処分庁の上級行政庁以外である場合には変更を命ずることができない旨の但書があるが、本記述は審査庁が処分庁である場面を述べているので抵触しない。
したがって本記述は正しい。
結論:この記述は誤り。
地方自治法15条1項は、普通地方公共団体の長は法令に違反しない限りにおいてその権限に属する事務に関し規則を制定することができると定めている。ここまでは記述のとおりである。
しかし、同条2項は、普通地方公共団体の長は、法令に特別の定めがあるものを除くほか、普通地方公共団体の規則中に、規則に違反した者に対し、5万円以下の過料を科する旨の規定を設けることができると定めるにとどまる。過料は刑罰ではなく秩序罰であり、長の規則で罰金や懲役といった刑罰を定めることはできない。
刑罰は住民の代表機関である議会の議決を経た条例によってのみ定めることができる(同法14条3項)のであって、長が単独で定める規則に刑罰を設けることは認められていない。したがって、規則に「罰金などの刑罰の規定を設けることができる」とする記述は誤りであり、正しくは5万円以下の過料に限られる。
結論:この記述は正しい。
地方自治法176条1項は、普通地方公共団体の議会の議決について異議があるときは、当該普通地方公共団体の長は、その議決の日(条例の制定改廃または予算に関する議決については、その送付を受けた日)から10日以内に理由を示してこれを再議に付することができると定めている。この一般的拒否権の対象は議会の議決一般であり、条例の制定に関する議決もこれに含まれる。
再議に付された議決について、条例の制定改廃または予算に関するものは、出席議員の3分の2以上の者の同意がなければ再び同じ議決をすることができず(同条3項)、その同意があれば議決は確定する。
なお、同法176条4項以下には、議会の議決が権限を超えまたは法令等に違反すると認めるときの再議(特別的拒否権)が置かれ、義務費を削除・減額する議決に対する再議は同法177条に定められている。いずれも一般的拒否権とは性質の異なる制度である。いずれにせよ、条例の制定に関する議決を長が再議に付すことができるとする記述は正しい。